腎臓病が疑われたとき、あるいはBUNなどの腎臓の数値が上昇した時にそれが本当に腎臓のせいで上昇しているのか、それとも別の問題で上昇しているかをはっきりさせるために腎臓の残っている機能を測定したいと思うことがあります。
通常病院で測定するBUN(血中尿素窒素)やCre(クレアチニン)、P(リン)などは本来腎臓が尿で体外に排泄するもので、それが血液中で上昇しているということは腎臓からの排泄が悪くなっているということで、腎臓の状態を見ているのですが、とくにBUNは腎臓以外の様々な原因で上昇しますからこの数値だけでは腎臓がほんとうに悪くなっているかどうかを判断できない場合があります。
そういう際に腎機能検査をおこないます。腎機能検査は一般的には糸球体濾過量(GFR)を用いて評価をします。
動物の場合は一般的にはイオヘキソールクリアランス検査という検査を用いて糸球体濾過量を求めることが多いのですが、1日に複数回の採血が必要だったり、検査結果が出るのに数日かかったりと少し煩雑なため、クリアランス検査と相関があると言われているシスタチンCという数値を求めることで、腎機能を評価されることもおこなわれています。
当センターではその子の状況により、このシスタチンCやSDMA、クリアランス検査を使い分けています。


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