先日新しい尿管閉塞のためのデバイスSUB2.0が発売になりました。
今までのSUBに比べてどの程度違うのかを実際に見るためにセミナーに参加してきました。
新しいSUB(SUB2.0)は今までのSUBの欠点を補うために、いくつかの改良がされています。
実際に変更になった点は膀胱側のカテーテルの形状が腎臓側のカテーテルと同じピッグテールという丸まった形状になって膀胱内の刺激が減らしてあることと、ポートの形状を変えて詰まりにくい構造になっています。
抗菌などの機能など他にもいくつかバージョンアップを期待していましたが、今回の改良はこれくらいでした。
今でも紹介やセカンドオピニオンで猫の尿管結石の子が多く来院されますが、本来はSUBなどの人工材料を使わない手術がいいと思っていますが、その子の年齢や血液検査結果、尿管に閉塞している結石の数や尿管の状態、腎臓内の結石の有無などさまざまな状況を考えて尿管切開や尿管の膀胱への移設、SUBなどの人工材の適応など使い分けるのが大切だと思っています。
SUBなどの人工材が全て悪いのではなく、SUBを使わなければならない場合やSUBがベストの選択という場合も存在します。
ただ、一難大事なのでそれぞれの状況を考えて手術を行うかと言うことでしょうね。
昔から尿管結石の事を掻き始めていて、ここ1年くらいでやっと猫の尿管結石が多くの獣医師に認知されるようになってきました。
それはとてもいいことですが、今の何でもかんでもSUB見たいな流れはちょっと違うと思っています。SUBが開発されて様々な不都合や合併症が報告されています。合併症をできるだけ少なくするために、SUBを使う場合はちゃんとトレーニングを受けて使って欲しいと思っています。


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